スプラッシュ小腸と栄養素ボール

ヨッキーのおはなし

人間オーナーのみなさま、
スプラッシュ小腸は、人体ランドの収益を左右する、
最も大切な臓器アトラクションでございます。

人体ランドでのお支払いに、お金は使えないのです。
円も
ドルも
ポンドも
人間の世界で流通しているどんな通貨も人体ランドでは使えないのです。
貴金属や宝石もダメ。
人体にとって必要なものだけが、人体ランドでお金の代わりとなります。
人体にとって必要なもの
それこそまさに栄養素
というわけで

人体ランドのお支払いルール1
お支払いは栄養素ボールでお願いします。
栄養素ボール。
この設定の説明は今日が初めてになります。
前回登場した栄養素ファミリーを思い出してください。
それぞれのキャラの頭に何だかボールっぽいものが2つずつ乗っかってませんでした?
栄養素ボール
これこれ。
この赤い矢印が指している色のついたボールが栄養素ボールです。
栄養素ファミリーが、一人2つずつ持っている大切な栄養素の結晶みたいなものだと思ってください。

<人体ランドにお越しいただいたゲストの皆様へ>
“人体ランドは入園無料です。
ご自由にショーやアトラクションをお楽しみください。
当ランドのおもてなしに十分ご満足いただけた方のみ、
指定のスポットに栄養素ボールを投げいれていただければ幸いです。” 

という、これがもうひとつの支払いルールです。
一般的なテーマパークでは先払い(チケットを購入して入園する)が原則ですけど、
人体ランドは入園無料、アトラクション乗り放題、
お代はゲストが楽しんだ後に払ってくれればOKなのです。
ん?
ってことはどんなに沢山のゲストが来園しても、満足度次第で下手すると投げ銭ゼロ!?
なんて最悪な事態も考えられるわけで。
こんな無謀なことをやってては、普通ならテーマパーク経営が破綻しているところです。
ところが人体ランドは
それぞれのゲストに合わせたオーダーメイドのもてなし(医学的な名前は”消化”)をすることで、
老若男女ほぼ全てのゲストから投げ銭をもらえて(これが医学的な”吸収”)いるのです。

ちなみに栄養素ファミリーを投げ銭を出しやすい順に並べると

空気キッズ糖質ママ蛋白質パパ脂質おじさんファイバー姉さん
になります。

その代わり、
パーク内で、楽しんでいただいたゲストから、
栄養素ボールを「チップ方式」でお代を頂戴しております。
当人体ランドのおもてなしにご満足いただければ、チップを弾んでいただき、
そうでなければ、お代は不要、といった具合です。

チップ方式のテーマパーク。
人間のみなさまには、奇妙な感じがするかもしれません。
お察しの通り、チップ方式では、ゲストの気分次第で、売り上げが大きく変わってしまいます。
下手をすると、売り上げが立たず、テーマパーク経営が赤字になってしまうかもしれません。

それでも、
人体ランドは、開園以来、ずっとチップ方式を続けております。
お金というものは、お客様に心から満足してもらえて、初めてもらえるもの、と考えているからです。

もっとも、人体ランドでは、お金の代わりに栄養素ボールをいただきますが。

できるだけ全てのゲストに楽しんでいただきたいと
臓器アトラクションや、酵素キャラクターズのショーを楽しんでいただいた
チップ、いくつかの特別な限られたアトラクションにおいてのみ、
「チップ方式」で、栄養素ボールをゲストからいただけるのです。
楽しんでいただいた分だけ、チップをいただく、あくまでゲスト、いわゆるおひねりと

その特別なアトラクションの一つが、今回ご紹介するスプラッシュ小腸です。

スプラッシュ小腸は、
人体ランド最大の栄養素ボール回収スポット、といっても過言ではありません。
主に、糖質ママ、蛋白質パパ、脂質おじさんから、毎日たくさんの栄養素ボールの投げ銭を頂いております。

どのように、

こちらスプラッシュ小腸は
滝つぼへのダイビングを楽しんでいただくジェットコースターのアトラクションでございます。
バッシャーンと爽快な滝つぼダイビングをどうぞ♪
え?
服がビショビショになりそうだし、今回はパスしようか考え中ですって?
いやいや、ちょっと待ってください。
何を隠そう、このスプラッシュ小腸
多少服が濡れてしまうことを差し引いても乗る価値のある
とても縁起の良いアトラクションなのでございます。

みなさま、滝つぼをご覧ください。
ピンク色のイバラの茂みがビッシリと滝つぼを覆っておりますでしょう?

スプラッシュ小腸では、
ボートに乗って滝つぼに落ちていく間に
あのイバラの茂みに栄養素ボールを投げ入れることができれば
願いが叶うという古くからの言い伝えがあるのでございます。

どうです?
みなさまも願いを込めて
お手持ちの栄養素ボールを滝つぼに投げ入れてみませんか?
さぁ、どうぞ
滝つぼのイバラの茂み目がけて
栄養素ボールをポーンっと。

アトラクション乗り場はあちらでございます。
いってらっしゃ〜い。

・・・
さて、と。
(ピッピッピッ、トゥルルルル・・・)
もしもし?
スプラッシュ小腸の粘膜上皮キャスト君かい?
今ね、栄養素ファミリーを100組ほどスプラッシュ小腸にお連れしたところでさ。
もう少し経ったら
彼らの栄養素ボールが滝つぼに投げ込まれてくるだろうから
いつも通り専用の網を使って、栄養素ボールを全部回収しておくれよ。
くれぐれも1NZで頼むよ。
1つ、N残らず、Z全ボール回収、でね。
よろしく〜。

竹田先生のおはなし

腸は栄養素を吸収するための臓器です。
はい、そんなわけで。
今日ヨッキーに紹介してもらったのは
小腸における栄養素の吸収の一場面です。
小腸における栄養素の吸収と聞いて
みなさんはどんな光景をイメージしますか?
小腸から色んな栄養素が吸収されて行く
そんな光景を栄養素を擬人化した人体ランドの世界に直接投影してしまうと
栄養素ファミリーのキャラたちがスプラッシュ小腸の滝つぼに飲み込まれ、
人体ランドの養分として吸収される
そんな人食いテーマパークの出来上がr・・・

いやいや、人体ランドはほんわかメルヘンなテーマパークのお話ですからね。
宮沢賢治の”注文の多い料理店”みたいにお客さんが食べられちゃうようなホラー展開にはなりません。
というわけで
“小腸における栄養素の吸収”を人体ランド的に表現するために生まれたのが
スプラッシュ小腸での栄養素ボールの回収
という独自の設定です。
水たまりにお金みたいなものを投げ入れる
という意味ではあの有名なトレヴィの泉と同じです。
違うのは、トレヴィの泉に投げ込まれた大量のコインは寄付として使われますが
スプラッシュ小腸に投げ込まれた栄養素ボールは直接人体ランドの糧となります(笑)
ま、投げ銭といったところです。
栄養素ボールの投げ銭によって、人体ランドで遊んだ代価が支払われていると考えてください。

では最後に人体ランド用語の解説を。

粘膜上皮キャスト
現実世界での名前は”粘膜上皮細胞(ねんまくじょうひさいぼう)”
ヨッキーが電話で栄養素ファミリーの小腸到着を知らせた、栄養素ボール回収担当の細胞キャストです。
スプラッシュ小腸の滝つぼ(特にイバラの茂み周辺)には常に大勢の粘膜上皮キャストが待機してます。
栄養素ファミリーが滝つぼに投げ入れた大量の栄養素ボールは、彼らの働きのおかげでほぼ全て回収され、人体ランドの大切なエネルギー源となります。
すごいことに、総支配人ヨッキーマウス1NZ(1つ残らず全ボール回収)という無茶な注文もだいたいこなしているのです。
彼らは1NZを達成するための2つの秘策、”イバラの茂み”と”専用の網”を用意しています。
というわけで続きは下にて。

イバラの茂み
現実世界での名前は”腸絨毛(ちょうじゅうもう)”
1NZ達成の秘策その1です。
わしゃわしゃと茂った滝つぼのイバラ、ここに栄養素ボールが絡まりまとまってくれるおかげで回収効率が飛躍的にアップします。
ちなみに実際の人体の小腸で見られる腸絨毛もこのイバラみたいなピンク色の突起が沢山集まった形をしています。無数の突起で表面積を上げることで栄養素の吸収効率を高めているのです。

専用の網
現実世界での名称は”輸送体(ゆそうたい)、トランスポーター”
1NZ達成の秘策その2です。
夏休みに活躍する虫取り網をイメージしてください。
長い棒の先の輪っかに網がついているあの網。
スプラッシュ小腸で使われているこの虫取り網は、”糖質ボール専用”や”蛋白質ボール専用”といって
それぞれの栄養素ボールだけに吸着力の強い専用の網が使われています。
対応する栄養素ボールが一度網に触れたら手でもぎとらないと離れないぐらいの吸着力です。
粘膜上皮キャストは、そういう専用の網を構えてイバラの茂みで栄養素ボールを待ち構えているわけです。
ちなみに”糖質ボール専用網”の医学的な名称は、GLUT(グルコーストランスポーター)です。

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